30-50代男性のためのパーソナルスタイリスト

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買い物同行で、 クライアントの人生に寄り添いたいメニュー

生い立ち

1979年に生まれて、普通に地元の小学校に進みました。
父親は商社勤めのサラリーマン。若い頃から英検一級とか持ってて、新卒で入社した会社を勤め上げた、典型的な戦後のサラリーマンですね。中肉中背で、年相応の格好をしている印象ですね。特に見た目に気をつかうというよりは、「男は中身で勝負」というタイプの人です。

中学高校は私立の男子校に行きました。思春期の6年間、男ばっかりの世界です。

その頃、他の高校の女子と合コンとかしてる友達がいたんです。合コン、憧れましたね(笑) 僕も参加したことがあるんですけど、初回は緊張して一切しゃべれませんでした・・・。

その頃からですね。服装のことが本格的に気になりだしたのは。ファッションがイケてれば、女のコの方から自分を話題にしてくれるんじゃないかと思ったわけです。女のコってファッションの話題好きだし。

とはいえ、服装のことが知りたい、と思っても、当時はそんなにネットに情報があったわけでもないですし、服のことを学ぶには、専門学校とか行かないといけないと思ってたんです。

はじめての渋谷

当時、津田沼のジーンズメイトに一人で買い物に行ってました。でも、イケてる服を買うにはやっぱり渋谷でしょ!と思ってて(笑)、高校3年の時に、初めて渋谷に行ったんです。クラスによく渋谷で服を買ってるやつがいて、そいつと一緒に、5人くらいで行ったかな。

憶えている人もいると思いますけど、当時渋谷ってチーマー全盛の時代で、怖かったですよ(笑)

でも、5人のグループで行動してるとなんとなく安心だし、お店の人も、そんなに声かけてこないんですね。だから、無理に売り込まれることもなく、次々にお店を回れたので、すごく快適だった。

この感覚って、いまのエレカジの買い物同行にも通じてると思います。変に店員さんを意識することなく、試着に集中できるっていうのはいろんなお客さんに言われます。

で、渋谷にはやっぱりジーンズメイトじゃ見かけないような服がいっぱいあるんですね。値段も高いけど。その中で、9,000円もするTシャツを、友人の一人が「着てみろ」って言うんです。

自分では選ばないようなデザインだったし、値段もなかなか手が出ないレベルですけど、試着してみたら、意外とイケてる感じがしたんです。正確に言うと「イケてる人ってたしかにこういうの着てるよな」って、思った。

勇気を出してそのTシャツを買って、後日例の合コンに行ったんですよ。そしたら、いままで服に関して何か言われたことなんてなかったのに、女のコから「オシャレだね」って言われたんですよ。

服ってすごいな、って思いましたね(笑)

大学〜就職を経て独立

大学に入ってからも、服好きの友人と2人でよく買い物に行ってましたね。渋谷、新宿、池袋あたりを回ったりして。

大学後半くらいから、服を単品ではなくコーディネートで捉える意識が強くなって、あるとき、自分で本当に納得のいくコーディネートができた瞬間があったんです。組み合わせることで服が生きる、みたいな感覚なんですが、あそこで一気に自分のスタイリング力が上がったと思いますね。

英語の塾講師をしていた母親からはよく「不良みたいな格好して・・・」って言われてました。両親ともにカタい家なんですよね。いまでは自分の仕事を理解してくれてますが。

英語に縁の深い家庭環境だったり、自分自身、語学留学とかしながら、異文化コミュニケーションにおける共通言語の大切さみたいなことを考えるようになって、英会話スクールに就職しました。

社会人3年目くらいから、副業でパーソナルスタイリストを始めました。だんだんとお客さんを紹介していただけるようになって、いろいろ考えた結果、会社を辞めてパーソナルスタイリストとして独立しました。

ありがたいことに、アパレル出身でも、専門学校出身でもない僕に、何度もスタイリングを依頼していただける方が大勢いらして、数年で経済的にも安定してきました。

祖父と「森井洋服店」

2015年、祖父の墓参りに行ったとき、父が突然、そういえば祖父が仕立て屋をしてた、って言い出したんです。そう言われると、確かに中学くらいの時、父方の祖父の家に大掃除の手伝いに行くと、やたらと古い服が出てきたんですよね。

その足で祖父の住んでいた家に行き、見つけたのがこんな写真です。

左側の扉に「森井洋服店」って書いてあります。写っているのはたぶんお客さんですね。

この後頭部はたぶん祖父です。

祖父は明治の末に生まれて、10代の頃から洋服屋さんで奉公していたらしいです。そこから独立して、昭和初期、文京区千石に「森井洋服店」を出しました。一時期は、時の文部大臣とか、作家の丹羽文雄氏のスーツも仕立てていたみたいですね。

僕が高校1年くらいのときに亡くなってしまったので、あまりファッションの話とかをした記憶は無いんですが、こういう写真を見ると、隔世遺伝じゃないけど、そういう素養はあったのかもしれません。

エレカジのいまとこれから

「新しい生活様式」ということが言われるようになって、通勤通学も含め、外出の機会は減っていると思うんです。それでもエレカジには引き続き買い物同行やセミナー、連載のご依頼をいただいています。

理由は大きく2つあると思っていて、ひとつは「世の中がエレカジ化している」ということ。もともとここ数年、オフィスファッションのカジュアル化であるとか、高級ブランドがスポーツウェアとコラボするみたいな、フォーマルとカジュアルの境目で進化の動きはあったんです。それがコロナ禍で一気に進んだ感じですね。

オンでもオフでもないような状況で、「これを着ておけばOK」というものもなくなり、逆にファッションの難易度が上がっているとも言えます。これは同時に、エレカジからすると、扱うアイテムや、お客さまのニーズが多様化するということでもあって、それなりに大変です。

2022年からは買い物同行のコースも単なる時間数別ではなく、「ファストファッション中心のコース」「高級ブランドも含めて組み立てるプレミアムコース」といった、ニーズに合わせたものに変更しました。さらにオンラインでのコミュニケーションに特化した「オンライン買い物サポート」も始めます。これはまだ手探りですが、ECサイトも含めて新しい買い物の形がつくれたらいいなと考えています。

もうひとつは、この状況の中で、エレカジのサービスの特徴である、言語化・説明することの重要性が理解されるようになってきたんじゃないかということ。

ある服を店員さんに勧められたけれども、「何がいいのか(悪いのか)ピンとこない」という経験を、10代の頃からたくさんしてきました。失敗するたびに、形・色・シルエットなどの違いを自分の中で整理して理解することを繰り返し、とかく感覚で語られがちなファッションを言語化して理論にする訓練をしてきたと考えています。

いままでに5冊の商業出版・数々の連載をさせていただいたのも、この言語化を評価していただいているのだと思いますし、買い物同行のご依頼が絶えないのも、普通の人出身のパーソナルスタイリストならではの、(服中心のスタイリングではなく)着る人を主役にしたサービスだからなんだと感じています。

とはいえ、お客さまにはあまり難しく考えず、買い物同行自体がエンターテイメントとして「楽しい!」と思っていただければ最高です。僕が高校の頃、友達と一緒に買い物をしたときの楽しさと同じで、買い物をする中で、自分でもわからなかった自分自身の魅力に気づいたり、新しいことに挑戦する決断の後押しをしてもらったり、そんな経験として捉えてもらいたいな、と思ってます。

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